天然繊維VS化学繊維

ドレス選びでは最も重要視されるのはデザインかとは思いますが、ドレスの生地によってどんな違いがあるのかの知識もあるといいと思います。

代表的な素材としてシルク(天然繊維)とポリエステル(化学繊維)を比べて簡単に書いていきます。

比較項目

1.重さ

2.金額

3.耐久性

4.風合い

5.シワのつきやすさ

6.劣化速度

7.吸湿性

8.五感

1.重さ

シルク<ポリエステル

ドレスには何十メートルにもなる生地が使われます。デザインは同じでも素材が違うだけで重さは大きく違います。

ボリュームのあるデザインでは女性一人では持ち上げられないほどの重さになる事もあります。ご自身で海外持ち出しをされる場合はご注意を!

2.金額

シルク>ポリエステル

価格はピンキリではありますが、圧倒的にシルクの方が高いです。

3.耐久性

シルク<ポリエステル

レンタルのドレスには耐久性に優れたポリエステルが多く使用されています。

クリーニングでも綺麗になる確率が高い、非常に優秀な素材です。

4.風合い

シルク>ポリエステル

シルク独特のしなやかさ、つや、自然ながらも高級感のある風合いは最高級の素材と称されています。

5.シワのつきやすさ

シルク>ポリエステル

シルクにはシワが付きやすい性質があります。袋にぎゅうぎゅうに入れて何か月が放置してしまうと、

くっきりとシワが入りボリュームも大幅ダウンします。

しかし、アイロンですぐに元に戻りやすいという性質も併せ持っています。

熱と水分に弱いのでその二つにやられてしまうと変色や硬化という危険もありますので、扱いは難しい素材でもあります。

6.劣化速度

シルク>ポリエステル

シルクは経年劣化で黄味が強くなり、素材も硬く、弱くなります。しかし、朽ちていく様も美しいと個人的には思います。

本当に良い素材は使用感があってもそれが深みや味として感じられるからです。

なので、最近はドレスの委託販売やお譲りやユーズドでもシルクのドレスが沢山出てくるようになったのではないかと思うのです。

劣化の主な原因は酸化、UV、加湿しすぎるとカビも生えたりもします。特にカビはやっかいで、クリーニングでは落ちませんし、

黒くなってしまったら漂白するしか無い場合が多いのです。

7.吸湿性

シルク>ポリエステル

最近は吸湿性のあるポリエステルも多数ありますが、シルクの繊維構造には多数の穴がありますので、吸湿性も高いです。

8.五感

シルク>ポリエステル

※ここでの五感=動き・手触り・におい・質感・音とします。

動き:シルク→ふわり、ポリエステル→しゃなり

手触り:シルク→しっとり、ポリエステル→さらさら

におい:シルク→生き物のにおい、ポリエステル→ビニール製品の様なにおい

質感:シルク→不均等で艶が控え目、ポリエステル→滑らかで艶が強い

音:シルク→キュッ・キュッ、ポリエステル→カサ・カサ